東宝30㎝シリーズ 酒井ゆうじ造形コレクション ゴジラ(2016)
酒井ゆうじ氏 スペシャルインタビュー

『酒井ゆうじ造形コレクション』シリーズは、ゴジラ造形の雄として名を馳せている酒井ゆうじ氏のゴジラドリームシリーズのガレージキットを原型とし、氏が作品選びから仕様など商品企画から関わり、ゴジラへの愛情とこだわりが誰よりも強い氏の厳しい監修の基ハイクオリティな原型の再現を目指して商品化されています。

制作中写真1

原型制作途中画像①


Q.まず、今回の『ゴジラ(2016)』の原型は劇中のどのシーンをモチーフにいつ頃造られたのかを教えて下さい。

酒井ゆうじ氏(以下、酒井氏):映画『シン・ゴジラ』の予告編の高架橋に現れるゴジラを初めて見たとき凄くカッコイイなと思って、2017年冬のワンフェスに向けて30cmの新作を考えたとき迷わずこのシーンのゴジラを造ろうと決めました。映画公開翌年の2月です。ディテールは白組によるCGメイキング映像とキャスト完成品のひな形を参考にしました。歴代ゴジラとは全く異なるゴジラでしたので造形には非常に時間がかかり苦労しました。

Q.映画の大ヒットもあってみんな酒井さんの30cm「ゴジラ(2016)」を期待して待っていましたが、今回の『酒井ゆうじ造形コレクション ゴジラ(2016)』の原型となる『酒井ゆうじ造型工房』のレジンキットは大評判でした。やっとそのソフビ作品が出来上がって私も嬉しいです。

酒井氏:2017年冬のワンフェスで初お披露目し予約受付開始しましたが苦労の甲斐あって非常に好評でした。ワンフェスでは同時にこちらの商品化も告知しましたので多くの方が首を長くしてこのソフビを待っていたと思います。当初より発売が遅れたのは残念でしたが結果として良いものになったのでファンの方には満足して頂けるのではないかと思っています。


制作中写真1

原型制作途中画像②


Q.酒井さんは毎回発売される当社商品について商品づくりにも大きく関わっていらっしゃって、このゴジラ(2016)でも厳しく監修されましたがご苦労やこだわった点を教えて下さい。

酒井氏:背びれの形状やゴジラ(2016)の特徴である細い歯やトゲをどこまで原型に近づけられるか、ソフビの性質上どうしても原型通りが難しく、抜きやすい形状に変えざるを得ませんがどこまで原型のニュアンスを残せるか、何度も生産現場とやり取りをして折衝を重ねました。塗装は、劇中の鎌倉上陸時のイメージで私が塗装したものを提出していますが、量産現場という現実には厳しいものがあって出来て来るまでいつもドキドキしています。

Q.リック限定はクリアソフビに発光塗装バージョンですが、当初一部だけでも発光させる案もありましたが?

酒井氏:全身発光で研究を重ねて頂きましたが法令など大人の事情で断念せざるを得ず残念です。一部発光ではあのシーンのゴジラにならない。申し訳ないけど私が発光はやめましょうと言いました。発光させずにリック限定にふさわしいスペシャル感の有る仕様にするために、透明ソフビにこだわりの塗装法で劇中のゴジラを再現しました。塗装テクニックで光って見える作品にすれば光源を入れなくても十分作品の迫力が伝わると思います。これはこれで凄いと思って頂けたら本望です。
全身発光を望んでいたであろうファンと同じく私も制作チームスタッフも残念な思いは同じですが、この欲求不満は別の形で解消出来ればと考えています。

原型完成写真

原型完成時画像


Q.このシリーズのコンセプトである酒井原型の再現の出来映えは如何でしょうか?

酒井氏:今のところ原型の再現度においてレジン以上の素材は無く、レジンの完成品と並べれば大きさやディテールに違いはあるのは事実です。それでも私もスタッフもソフビ製品の最高品質を目指して研究を重ね努力をしていますから費用対効果は最高だと自信を持っています。実際私のレジンキットを手に入れているファンの方もこのシリーズに付加価値を認めて下さっていてたくさんの方が造形コレクションを買ってくれています。 私自身サンプルとして商品が届くたび嬉しくて、ウキウキ箱を開けています(笑)。そんなことも私がこのシリーズにどれほど満足しているか分かって貰えるのではないでしょうか。

お忙しい所お答え頂きありがとうございました。
『酒井ゆうじ造形コレクション ゴジラ(2016)』への酒井氏の熱い想いが伝わってくるインタビューでした。
今後の「酒井ゆうじ造形コレクション」の展開にも乞うご期待ください。


東宝30㎝シリーズ 酒井ゆうじ造形コレクション ゴジラ(2016)ショウネンリック限定版 受注ページはこちら



酒井ゆうじ氏写真 酒井ゆうじ氏 プロフィール

1958年生まれ 福島県出身。ゴジラを中心とする怪獣原型師。
自身が主宰する『酒井ゆうじ造型工房』で160作を 超えるガレージキットを造形しており
大手メーカーの フィギュア・模型の原型も多数手がけ、その再現性・ 生物感・躍動感には定評があり
国内外に多くのファンを有している。
映画の仕事としては1994年『ヤマトタケル』でオロチのひな形、1995年『ゴジラVSデストロイア』では
造形スタッフとしてゴジラジュニアの造形に携わり 1999年『ゴジラ2000ミレニアム』では
デザインワー クスとしてひな形を造形するなど、その仕事は模型に留まらない。
著書に作品集『GODZILLA DREAM』『GODZILLA DREAM evolution』(㈱ホビージャパン刊)がある。